藤原学園の教育の柱
1956年に藤原理科実験教育研究所を設立し、その翌年の1957年から藤原学園の合宿学習を実施してきました。
当初8年間は、琵琶湖青柳ヶ浜の民宿を借りて行っていましたが、1965年より小豆島『星くずの村』の建設を始め、実験室や宿舎、グラウンドなどを徐々に建設し、現在では10,000㎡(3,000坪)の敷地に第1~第9宿舎まである厖大な施設です。
60名収容出来て実験などを行える多目的ホールが3つ、30~50名収容出来る実験室が3つ、40~50名収容出来る野外実験施設が2つ、計200名収容出来る宿舎、キャンプ場、大・中浴場があり、それらの部屋それぞれに星や星座の名前が付けられています。
『星くずの村』ではそれらの施設を存分に使い、様々な実験や受験学習はもちろん、植樹された8,000本もの四季折々の草花の観察、満天の星空を見ながらの星座学習、昆虫採集や海水浴、キャンプファイヤーなどを行います。
都会や家庭で経験するのが困難な自然科学的教材と集中的な学力育成を、大自然の中の卓越した設備の中で伸び伸びとさせてあげたいと考えています。
ただ、このような宿舎、実験施設、学習施設、運動施設を兼ね備えた合宿場があったとしても、保護者様や子どもたちの視点から見れば、費用も移動時間もかかり親元を離れることで心配も増えます。それこそ、いわゆる受験戦争で勝つ事のみを目的にした場合には到底必要ないことだと思います。
学習塾や他の教育機関の視点でも、建設費用もかかればそこに行くまでの移動時間もかかる。宿泊や様々な体験・実習などを行う事によって普段の生活よりも気をつけることも、何かあった際の責任も増えます。労力もコストもかかって経営を圧迫する可能性も増えます。
受験当日だけを見据えて指導していく方が、効率もコストパフォーマンスも良いと思います。
それでも、私たちは半世紀以上に亘って、合宿学習を続けてきました。
子どもたちの人生は受験で勝つ事がゴールでは無いと考えるからです。
子どもは本来好奇心のかたまりで、身体全体を使って行動し、様々な体験を通して成長するものです。そのような体験の場を与え、成長の糧となる経験、時に試練や援助を与える事が、次代を担う子どもたちに対する大人の責任と考えます。知識偏重ではなく自然体で物事に取り組む中で、自ら学び解決する姿勢を持った子どもたちを育成したいと念願しています。
『星くずの村』は、そんな子どもたちへの夢と希望が形になった施設であり、そこでの合宿が子どもたちの頭も心も身体も大きく育むと確信しています。